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短距離走におけるカフェインの影響とは?カフェイン摂取でパフォーマンス向上!?

陸上をやっていると、「楽して速くなる方法はないかな~」と思ったことはありませんか?こんな不純な考えは私だけですかね?(^^;)

今回は、そんな願いを叶える?秘薬を紹介します。

 

 

カフェインの摂取によって100mのタイムが0.14秒短縮(立命館大学

「Medicine & Science in Sports & Exercise」(オンライン版)へ掲載された研究結果には下記のように記載されています。

Results 
The corrected 100-m sprint time was significantly shortened by 0.14 sec with caffeine supplementation compared with placebo (placebo: 11.40 ± 0.39 sec, caffeine: 11.26 ± 0.33 sec, P = 0.007, g = -0.33). The corrected sprint time up to 60 m during TTs was also significantly shorter with caffeine supplementation than with placebo (P = 0.002). Furthermore, the mean sprint velocity for 0-10 and 10-20 m splits was significantly increased by caffeine supplementation (all P < 0.05).

引用:Acute Effect of Caffeine Supplementation on 100-m Sprint Running Performance: A Field Test|Medicine & Science in Sports & Exercise

 

英語ではなかなか分かり辛いですよね…。立命館大学のトピックスページの「研究の内容」には日本語で下記のように記載されています。

研究の内容
大学の陸上競技部に所属する男子短距離選手13名を対象に、ダブルブラインド(※1)のクロスオーバー試験(※2)を用いて、体重1 kgあたり6 mgのカフェインまたはプラセボ(※3)を摂取した後、100 m走のタイムトライアルを実施しました。レーザー変位計を用いて100 m走中の疾走速度を計測し、疾走タイムを算出しました。また、屋外でのフィールドテストでは、外的な環境要因によって記録が変動してしまうことから、先行研究の計算式を用いて、風・気温・気圧・湿度・標高の影響を除去しました。その結果、補正後の100 mの疾走タイムは、カフェインを摂取することで統計的に有意に0.14秒短縮しました。加えて、補正後の60 mの通過タイムもカフェインによって有意に短縮したことから、100 m走の中でも比較的前半でカフェインが作用していることが示唆されました。さらに、10 mごとの平均疾走速度を比較したところ、カフェインによって20 mまでの疾走速度が有意に増加しました。このことからも、カフェインによって100 m走の疾走タイムが短縮し、それが加速局面の初期段階における爆発的な加速に起因することが分かりました。

※1 実験期間中、実験の対象者と実施者の両方が、どのタイムトライアルでカフェインまたはプラセボのどちらを摂取しているのか分からない状態で行う研究方法。
※2 同じ対象者で、カフェインを摂取した場合とプラセボを摂取した場合の両方の条件のタイムトライアルを実施する研究手法。
※3 条件間で、「何かを摂取した」ということ自体による結果の変化(プラセボ効果)を除去するために摂取する物質。本研究ではマルチトール(ほとんど消化吸収されない糖質)を使用。

引用:カフェインによって100m走が速くなる世界初の知見!~100m走におけるカフェインの急性効果についてのフィールドテスト~|立命館大学

 

要するにこういうことです。
・体重1 kgあたり6 mgのカフェインを摂取すると100mのタイムが0.14秒短縮される
・カフェインの摂取によりスタートから20mの区間での速度が増加される

 

論文をみると、有意差0.05未満とありますので、95%以上の確率でカフェインのパフォーマンスUPが確認できたということですね。

「95%も!?」と疑う方もいるかもしれませんが、雑誌に載るということは、「査読(さどく)」と言って同じ分野の研究者のチェックが入るので、ただ書いて発表しただけでは無いということです。

 

カフェインはドーピングには当たらない?

単刀直入に言うと、現時点(2022年12月)では、カフェインはドーピングに当たりませんしかしながら、カフェインは監視プログラムに指定されており、ドーピングの危険性がある物質として規定されています

実は、2004年まではカフェインは興奮剤とみなされ、禁止されておりました。そのため、監視プログラムなるものに指定されているのですね。ただし、ドーピングに当たらないからといって乱用してはいけません。過剰に摂取していると判断されれば、この限りではございません。

カフェインには体に悪影響を及ぼす作用もありますので、過剰に摂取するような行為は避けましょう。

 

カフェインはどこで手に入る?

カフェインは、ネットや薬局など、さまざまなところで入手可能なものになりました。カフェインを摂取するためのサプリメントもあれば、スポーツ選手向けのサプリメントの成分の1つとして用いられています。また、身近なものですと、エナジードリンクにもカフェインが入っていますね。

 

マイプロテイン カフェインプロ 200mg 200錠

 

カフェインの過剰摂取による身体への影響

カフェインには、さまざまなメリットがある一方、さまざまなデメリットもあります。カフェインを過剰に摂取すると、めまい・心拍数の増加・興奮・不安・震え・不眠がといった悪影響があります。場合によっては、下痢や吐き気、嘔吐することもあります。また、人によってはカフェインの摂取によって高血圧リスクが高くなる可能性もあります。

妊婦さんが高濃度のカフェインを摂取した場合、胎児の発育を阻害(低体重)する可能性も報告されていますので、妊婦さんは意識的にカフェインを避けて飲み物を選びましょう

 

カフェインについては農林水産省のサイトにて詳しく解説されています。リンクを載せますので、詳細はこちらからご確認ください。

カフェインの過剰摂取について|農林水産省

 

アスリートは砂糖の過剰摂取に要注意!

「カフェインで100mのタイムが0.14秒短縮」という記事を見て、エナジードリンクを大量に購入しよう!」と考えた方はいませんか?いったん注文はストップしてください

実は、エナジードリンクには砂糖が大量に入っています!砂糖の塊を飲んでいると言う方がインパクトがありますでしょうか。アスリートにとって砂糖は重要なエネルギー源ですが、摂取しすぎると、非常に大きな悪影響をおよぼすのです。

砂糖を摂取すると血糖値が大なり小なり上昇します。血糖値が変動するところまでは普通の仕組みなので問題ありません。しかしながら、砂糖を過剰に摂取してしまうと、血糖値が上がり過ぎてしまいます。そうすると、余分な糖は、「AGEs(最終糖化産物)」という物質に変わり、身体のいたるところに悪影響を及ぼします。特にアスリートにとって問題となるのが、筋肉・腱・靱帯などを弱くするという点です

ですので、エナジードリンクは絶対に飲んではいけません。また、甘い飲み物やスイーツなども控えた方がよいです。糖質は意識的に摂らなくても、通常の食事で問題ありません。

 

アスリートの砂糖過剰摂取に対する身体への影響についてはこちらでまとめていますので、スポーツをしている方はぜひ目を通してください。

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あとがき

いかがでしたでしょうか。

面白い研究結果だったのではないでしょうか。0.14秒と聞くと「たったそれしか?」と思われるかもしれませんが、例えば100mを10秒で走った場合、0.14秒は1.4mの距離に当たります。陸上競技をしていると、「0.01秒差でインターハイに行けなかった…」と涙を流す人も少なくありません。私もそういった経験があります。0.01秒の差も、こと短距離走においては非常に重要だということです。

カフェインにはメリット・デメリットがあり、間違えた使い方をすれば、非常に大きな問題となります。ここでしっかりと学び、カフェインと良い関係性を築いてください。

他にもスポーツに関する情報を発信していますので、ぜひ見てみてください。

 

最後までご覧くださいましてありがとうございました。