ここでは、Microsoft ExcelのTEXT関数の使用方法について説明します。
解説
関数 | =TEXT(書式設定する値,"書式記号") |
---|---|
読み方 | テキスト |
説明 | 数値を書式設定した文字列に変換します。 |
分類 | 文字列関数 |
機能 | 表示形式の変換 |
TEXT関数では、指定した数値を求める書式に変換します。例えば、西暦から和暦を表示させたり、月や曜日を英語表記させることができます。
引数について
=TEXT(値,"表示形式コード")
値:変換したい数値
表示形式コード:指定された値に適用する書式を定義するコード
表示形式コード
TEXT関数は、通常の書式設定と似ている部分が多いです。しかしながら、TEXT関数は数値に対して有効ですので、文字色を変更する書式記号や、文字列に関する書式記号は使用できません。
TEXT関数に使用できる数値・日付・年月日・時間や、その他の文字色や文字列に関する書式記号を紹介していますので、ぜひこちらも合わせてご確認ください。例を多く挙げて分かりやすく説明しています。TEXT関数で使用できない記号もありますので、ご注意ください。
注意点
・TEXT関数は、数値を文字列に変換する関数のため、TEXT関数で変更した数値は思い通りに参照出来ない場合があります。そのため、TEXT関数を適用したい数値はセル参照し、元となる数値は残すことをおすすめします。
アドバイス
・英字を全て大文字にしたい場合は「UPPER関数」を、全て小文字にしたい場合は「LOWER関数」を、1文字目だけを大文字にしたい場合は「PROPER関数」を使用しましょう。
・アラビア数字(1, 2, 3 ex.)をローマ数字(Ⅰ, Ⅱ, Ⅲ ex.)に変換したい場合は「ROMAN関数」を、ローマ数字をアラビア数字に変換したい場合は「ARABIC関数」を使用しましょう。
・数値を漢数字に変換したい場合は「NUMBERSTRING関数」を使用しましょう。
活用例
例1:数字を百万から表示させる
会社の会計資料などで、「単位:千円」「単位:百万円」などの表記を見たことはないでしょうか。これは、数字の桁数が多すぎるため、整数部分の下3桁や下6桁を省略して記載しているのです。これをエクセル上で容易に表現することができます。
出力結果のセルには、次のように関数が入力されています。
『=TEXT(C3,"#,##0,,")』
このようにカンマ(,)の数によって千から表示させるか、百万から表示させるか、はたまた十億から表示させるかを指定することができます。
例2:元号を用いて年月日および曜日を表示させる
エクセルでは、西暦で入力した年月日から、和暦や曜日を表示させることができるのです。
出力結果のセルには、次のように関数が入力されています。
『=TEXT(C3,"ggge年m月d日 (aaa)")』
元号は『ggg』、和暦の年数は『e』、月は『m』、日にちは『d』、曜日1文字は『aaa』で表すことができます。
例3:年月日を海外風に表示させる
例2の別パターンで、このように表示させることもできます。
出力結果のセルには、次のように関数が入力されています。
『=TEXT(C3,"yyyy-mmm-d (ddd)")』
『mmm』で月を英語3文字で表すことができ、『ddd』で曜日を英語3文字で表すことができます。
例4:年月日と合わせて時間をAM/PM表示させる
エクセルでは通常24時間表示ですが、12時間表示にすることもできるのです。
出力結果のセルには、次のように関数が入力されています。
『=TEXT(C3,"yyyy-mm-dd h:mm AM/PM")』
時間の前または後ろに『AM/PM』と入力することで、12時間表示にすることができます。また、『am/pm』や『A/P』のように入力しても有効です。
例5:名前の後ろに様を付ける
入力した文字列の前後に好きな文字を表示させることができます。今回は、名前の後ろに「様」を付けてみましょう。
出力結果のセルには、次のように関数が入力されています。
『=TEXT(C3,"@ 様")』
@マークで入力した文字列の位置を指定することができます。そして、その前後に好きな文字を設定することで、例えば、名前の後ろに「様」を付けたり、電話番号の前に「TEL」を付けたりすることができます。