みなさんの家は24時間換気システムですか?私の家の給気口は給気が自然給気タイプの24時間換気システムが導入されています。これを第3種換気方式というのですが、どうやらこの給気口から砂ぼこりが入り込んでいるようなのです!
今回は、私と同じように給気口まわりの砂ぼこりに悩んでいる方に向けて、私が実践した対策法をご紹介します。
はじめに
私は先日家を建てまして、24時間換気システムが導入されています。排気側に換気扇が付いており、給気側は穴のみ(自然給気)のタイプです。ちなみにこれを「第3種換気方式」と言います。メーカーはPanasonic(パナソニック)です。
ですが、その給気口(通気口)が原因で、砂埃(すなぼこり)が家の中にたくさん入り込んでいるようなのです!
ネットで色々調べてみましたが、同じように困っている方がほとんど見当たりません…。みんな困ってない?泣き寝入りしてるだけ?私はめちゃめちゃ困ってるし、こんな雑な仕組みを考えた人の手のひらの上で踊りたくは無いので、なんとか改善出来ないかトライしてみました。写真付きで詳しく説明しますので、同じように困っている方はぜひ参考にしてください!
ちなみにですが、空気を取り込む側は「吸気」ではなく「給気」と書いています。呼吸やエンジンが空気を吸い込むのは吸気と呼びますが、換気においては空気を供給するので「給気」と書きます。他の記事では吸気が正しいと言っているものもありますが、本記事では「給気」を正とします。
24時間換気システムとは?
24時間換気システムとは、シックハウス症候群の対策として設けられた施策のうちの1つです。シックハウス症候群の対策として「ホルムアルデヒドに関する建材、換気設備の規制」が設けられ、そのうちの1つとして換気設備設置が義務付けられています。
具体的にどういう義務かというと、原則として全ての建築物の居室に対し機械換気設備の設置が義務付けられました。例えば、一戸建て住宅の場合、換気回数0.5回/h以上の機械換気設備の設置が必要です。「換気回数0.5回/h以上」というのは、1時間当たりに部屋の空気の半分が入れ替わることを意味します。
シックハウス症候群とは、目がチカチカしたり、のどの痛み、鼻水、唇や肌の乾燥、じんましん、めまい、吐き気、頭痛、倦怠感(けんたいかん)などの症状を引き起こす症候群です。建材や家具などから発生するホルムアルデヒドやVOC(トルエン、キシレンetc.)などの有機化合物、カビやダニ、ストーブなどによる一酸化炭素・二酸化炭素・窒素酸化物、たばこの煙などの空気汚染が原因で引き起こされると言われています。
24時間換気システムとは何かについてはこちらの記事で詳しく説明していますので、合わせてご覧ください。
対策前の給気口の状態
それでは本題です。先ずは、対策するに至った経緯をご説明します。
もともと、今まで住んできたアパートで給気口でトラブルが無かったので、給気口の存在自体知りませんでした。換気扇はというと、今まで住んできたアパートでは、キッチンと浴室に換気扇があり、浴室は放置し、キッチンの換気扇はホームセンターで購入したフィルターを貼り付けて、そのフィルターだけ交換すればいいようにしていました。新居は、キッチン(レンジフード)以外にも換気扇があるため、浴室以外は全てフィルターを貼り、フィルターを貼り換えるだけで済むようにしました。
吸気口はと言うと、一応ハウスメーカーの方には確認をしたのですが、「虫とかは入ってこないようになっているので大丈夫ですよ。」という回答だったので、特に何もしませんでした。ところが、住み始めて数日経ってから吸気口のまわりを見てみると、砂ぼこりがたくさんあるではありませんか!ひとまず拭き取って様子をみましたが、ここ最近強風のためか、拭き取った翌日にはもう砂ぼこりが…。
しかも、まだ貼ってから1ヶ月も経っていない換気扇のフィルターが、もうSOS信号を出しているではありませんか!
「これはいかん!」と言うことで、同じように砂ぼこりに悩まされている方はいないかネットで調べてみましたが、ほとんど情報がありませんでした…。ですが、何もしないわけにはいかないので、自分流で、給気口にもフィルターを貼ることにしました。
給気口を開けてみたら2種類あった
リビングの給気口を開けて見たところ、プラスチックの目の粗いフィルターが付いていたので、「こりゃあ砂ぼこりも入るだろ」と思いました。調べてみたところ、このフィルターを「サランネットフィルター」と呼ぶらしく、パナソニックの「VB-GZ100P」の品番の自然給気口に付いているようです。このサランネットフィルターは別売りされていないようですね。図面に記載も無いですし、調べても見つかりませんでした。
別の部屋の給気口を開けて見たところ、プラスチックの目の粗いフィルターではなく、プラスチックの押さえと、ちゃんとしたフィルターが付いていたのです。「なぜ全てこれじゃない!?」と突っ込みたいですが、、、。しかも、給気口のパイプの中にトラップ?みたいな変な機構が付いてます。意味あるのか分かりませんが…。
フィルター表面に「FY-FB12A」と書かれていましたので調べてみたところ、自然給気口用の交換用給気清浄フィルターとのことでした。こちらは交換可能で、交換の目安は約2年だそうです。ちなみに、希望小売価格は1,540円です。
全ての給気口を確認したところ、玄関と洗面室(ランドリールーム)の2ヶ所はフィルター有りの給気口で、それ以外はプラスチック製のガバガバフィルターでした。
なんで違うのが付いてるんだろう…。恐らく、別の家用に手配していた余り物を使ったんじゃないかと思われます。とりあえず、純正のフィルターはそのまま使ったら汚れて交換することになり、それでは1個当たり1,540円かかりますので、こちらもフィルターを重ね付けすることにしました。
ガバガバフィルター | 単品交換不可 | 自然給気口VB-GZ100Pの部品 |
---|---|---|
ちゃんとしたフィルター | 単品交換可(1,540円) | FY-FB12A |
給気口にフィルターを貼ろう
用意するもの
まず、用意するものはこちらです。
私は100円ショップでフィルターを購入しました。いくつか置いてありましたが、PM2.5対応と書いてあるものを選びましょう。書いてあるということは対応しているということです。もし書いているのにPM2.5に対応していなければ、景品表示法違反ということになります。つまり、書いてあれば対応している、フィルターとしては出来るだけ記載したい文言ですので、書いて無ければ、そこまでの性能は無いと捉えることができますね。
ただ、私自身も購入して開封してから気付いたのですが、100円ショップのフィルターは1枚がだいぶ薄かったです…。今回は1枚で取り付けましたが、取付け後の状況次第では、次からは2枚か3枚重ねにしようかと考えています。
型紙とフィルターをカットするために使用します。フィルターは普通のはさみでは切りづらいので、裁縫用のたちばさみをおすすめします。
フィルターをカットする際に毎回コンパスなどで丸を書くのは大変です。そのため、私は厚紙を給気口の形状にカットし、それを型紙としました。
もしアクリル板を持っていて加工の経験もあれば、その方が繰返し使いまわしてもヘタらないのでいいですね。
フィルターにカットする線を書くために使用します。油性ペンが良いです。
厚紙を丸くカットするために使用します。コンパスがあれば良いのですが、もし無くても、定規があれば丸を描けます。
例えば、直径10cmの円を描きたいとき、中心点を打って、そこから5cmのところに四方八方に点をたくさん打てば、円が描けます。
フィルターの準備
私の場合は、丸い形状のフィルターを作りたいので、厚紙を使って作りたいフィルターサイズの丸い型紙を作ります。ちなみに、私は直径11.5cmでした。給気口の直径は各家庭によってまちまちかと思いますので、給気口のフタを外してご確認ください。下についている突起をクイッと手前に引くと、ガバッと外れます。外すとプラスチックの目の粗いフィルターが見えますので、そのサイズを測ります。
私が100円ショップで購入したフィルターのサイズは30cm×30cmでしたので、型紙を使って四隅と中央に円を描き、フィルター1枚から5枚分のフィルターを作成することができました。ギリギリまで頑張れば6つの円が描けたかもしれません…。
そして、描いた円にそってたちばさみで丸くカットします。
この時、楽に作るためのワンポイントアドバイス。私が購入したフィルターは30cm×30cmが3枚重なって入っていましたので、円を描く時も3枚重ねたまま描き、そのままカットまでしましたので、1カットで3つぶんのフィルターができました。つまり、重ねたままカットまですることで、私の場合は、5回のカットで15枚分の丸いフィルターを作ることができます。ただ重ねているだけではカットする時にズレてしまいますので、私はまち針を刺して固定していました。
フィルターを取付け
それではいよいよ丸くカットしたフィルターを取り付けていきたいと思います。
今回、取付けに両面テープやマジックテープは使いません。プラスチックの目の粗いフィルターが付いていますので、そこに挟みます。基本的に排気の換気扇が回っていれば室内は負圧ですので、給気口を流れる風の向きは常に外から中に入る風となります。そのため、特にテープなどで固定しなくても、風に押されて貼り付きます。
まず、給気口のフタを外します。下についている突起をクイッと手前に引くと、ガバッと外れます。そうすると、プラスチックの目の粗いフィルターが出てきますので、そのフィルターを外します。せっかく外したので、この機会に給気口全体を掃除機やウエットティッシュで掃除しましょう。
外したプラスチックの目の粗いフィルターに用意したフィルターを当てがうのですが、フィルターが外壁側に付くようにします。どういうことかというと、室内に侵入してくる外気に含まれる砂ぼこりを防ぎたいので、プラスチックのフィルターの向こう側にフィルターが付くようにします。プラスチックの目の粗いフィルターと購入したフィルターが一体になっているかと思いますので、それを給気口に取り付けて完成です。これで砂ぼこりを防ぐことができます。
もし購入したフィルターが薄くて心もとないと感じる方は、2枚や3枚重ねて取付けましょう。そのとき、外気が問題無く流れ込んでいるかを確認しましょう。もしフィルターを付けたことで給気できなくなってしまったら、はじめに話した通りシックハウス症候群になりかねませんのでご注意ください。
最後に、給気口のフタをハメれば完成!
純正のフィルターでも可
私は安く済ませたかったので、100円ショップのフィルターで対策しましたが、おそらくほとんどのメーカーにはそれぞれ独自の純正フィルターが用意されているかと思います。フィルターを買ったり切ったりするのが手間であれば、純正フィルターを購入して取付けましょう。もしくは、家を建ててもらったハウスメーカーの方にフィルターの手配から取付けまで全てお願いするのもよいですね。
ただし注意が必要です。
冒頭で私の家にはガバガバフィルターとちゃんとしたフィルターの2種類の給気口がありますとお話ししましたが、恐らくガバガバフィルターの方にちゃんとしたフィルターを取付けることはできないです…。ちゃんとしたフィルターは、カタログ情報によると厚みが6.5mmあり、それに対応した給気口となっています。ガバガバフィルターの方には6.5mmのフィルターを取り付けるクリアランスがありません。ですので、給気口本体をゴッソリ交換する必要があるかと思います。なので、家を建ててもらったハウスメーカーの方に相談が必要となります。
ちなみに、私の家の給気口はパナソニック製で、ちゃんとしたフィルターの品番は「FY-FB12A」です。これが取付けられる自然給気口の品番は、FY-GKF35またはFY-GKF45Lタイプとなります。
市販の汎用フィルターでも可
上で「FY-FB12A」の希望小売価格は1,540円と書きましたが、Amazonで調べてみたところ、純正ではないですが、1枚当たり100円くらいのモノもありますね。ただし、厚さ5mmと書かれており、FY-FB12Aは6.5mmなので、1.5mmの隙間ができてしまうかもしれません。
また、ガバガバフィルターの方も厚さ5mmで対応可能と思われます。ただ、硬いフィルターだと変形しづらくて取り付けられないかもしれません。給気口に付いているフィルター押さえは意外としっかり固定できますので、t5mmでもギリギリ固定できるかと思います。
いずれにしても、100円ショップで買う方が安いので、コストを抑えたい方は、100円ショップで購入しましょう。
あとがき
いかがでしたでしょうか。もし同じように困っている方でこの記事が参考になりましたら、ぜひスターやコメントを送っていただけると嬉しいです。
こちらで24時間換気システムにかかるランニングコスト(電気代)を計算していますので、ご興味のある方はぜひ合わせてご覧ください。
最後までご覧くださいましてありがとうございました。