※本ページはプロモーションが含まれています。

ガスと電気どちらが安い?計算方法と事例を紹介!

カップラーメンのお湯を沸かすのにガスと電気の好きな方を選べる時、どちらでお湯を沸かすとお得なのか?みなさんも一度は悩んだことがあるかと思います。そこで今回は、「電気」「都市ガス」「プロパンガス」の3つのうち、どれが最もお得なのか計算してみましょう。

みなさんの契約内容に当てはめて計算できるように説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

都市ガスとプロパンガスの違い

本題に入る前に、都市ガスとプロパンガス(LPガス)の違いについて簡単にご説明します。

ガスは、その体積で量を表します。都市ガスやプロパンガスも同様に体積で表され、単位は「m3:立方メートル(or リュウベイ)」を使用します。

都市ガスはメタン(CH4)を、プロパンガスはブタン(C4H10)を使用しており、その分子式に含まれるCHの数はブタンの方が多いことから、同じ量でもプロパンガスの方が火力が高いです。ですが、一般家庭で使われるコンロやファンヒーターなどは、都市ガス用とプロパンガス用で別れており、火力が同じになるよう、ガスの通り道の太さで調整されています。つまり、同じ火力で同じ時間だけ燃やし続けた場合、プロパンガスの方が半分以下の消費量で済みます。都市ガスは1m3当たり11,000kcalのエネルギーを持っており、プロパンガスは1m3当たり24,000kcalの持っています。

例えば、お風呂に200Lで41℃のお湯を溜めるとします。温める前の水の温度を20℃とした場合、お風呂1回ぶんで4,200kcal必要なので、都市ガス1m3では2.6回ぶん、プロパンガス1m3では5.7回ぶんのお湯を沸かすことができます。

これらの特性もふまえてできるだけ同条件で比較できればと思います。

 

電気代・ガス代の目安はどのくらい?

比較計算を始める前に、本記事におけるそれぞれの料金単価を決めます。ここで決める料金単価は、ソースを明確にする意味も込めて、平均値を検索して私の想定する単価と大きく外れていない値で置いています。ですので、みなさんご自身の契約内容で比較したい場合は、この単価をみなさんの単価に置き換えて計算してください。

電気代やガス代はその時々で違ったり、契約している会社によっても大きく異なります。本記事では、以下の単価で計算することとします。

電気(1kWh当たり) 32円
都市ガス(1m3当たり) 166円
プロパンガス(1m3当たり) 720円

それぞれ出力が違いますのでそのまま比較してはいけませんが、こう見ると、プロパンガスってすごい高く感じますね…。ですが、都市ガスが通っていなければプロパンガスにせざるをえませんので、仕方が無いです…。

それぞれ以下のように算出しました。みなさんの契約している料金形態で計算したい場合は、下の黒板の計算式を参考にして、当てはめて計算しましょう。

 

電気代

東京電力エナジーパートナーの料金形態を参考に、月々20A・400kWh使用する家庭の1kWh当たりの電気代を計算しました。

1kWh当たりの電気代

=(基本料金 + 従量単価 × 消費電力量)÷ 消費電力量
=(590 + 30.60 × 400)÷ 400 = 32円

※2023年4月時点の情報を参考にしています。

 

都市ガス代

東京ガスの料金形態を参考に、月々30m^3使用する家庭の1m^3当たりのガス代を計算しました。

1m3当たりのガス代

=(基本料金 + 従量単価 × ガス使用量)÷ ガス使用量
=(1,056 + 130.5 × 30)÷ 30 = 166円

※2023年4月時点の情報を参考にしています。

 

プロパンガス代

プロパンガス平均料金を紹介しているサイトの東京都の金額を参考に、月々15m3使用する家庭の1m3当たりのガス代を計算しました。プロパンガスは都市ガスとガスの種類が異なりますので、30m3の半分の15m3として計算することとします。

参考:プロパンガス料金の平均はいくら?都道府県別・世帯人数別に確認|Selectra

1m3当たりのガス代

=(基本料金 + 従量単価 × ガス使用量)÷ ガス使用量
=(1,767 + 603 × 15)÷ 15 = 720円

※2023年4月時点の情報を参考にしています。

 

計算してどちらがお得か比較しよう

順に見ていくと計算の内容が理解しやすいですが、結果だけ知りたい方は、3.3までジャンプしましょう。

👉3.3へジャンプ!

 

1Lの水を20℃から100℃にするために必要な熱量

1Lの水の温度を1℃上げるのに必要な熱量は、「1kcal(キロカロリー)」です。ちなみに、以下の計算式で求めることができます。

計算式

4.2J/g・K(比熱) × 1,000g(1リットル) = 4,200J = 1kcal

比熱とは、1gあたりの物質の温度を1℃上げるのに必要な熱量のことです。これは物体によって固有の値が決まっており、水は4.217 [J/g・K]です。また、比熱が大きいほど、温めにくく、冷めにくいです。

今回は20℃から100℃に上げたいので、上げ幅は80℃のため、80kcal必要になります。

!注意!

「100℃にしたいから100kcal必要」ではないことに注意しましょう。温度変化させる前後の変化量で計算することを忘れないでください。

ちなみに、一般的にキッチンで使う水道水の温度は年平均でおよそ20℃と言われていますので、今回はベースを20℃として計算していきます。

 

電気・ガスそれぞれの消費量(使用量)は?

では、この80kcalを電気とガスのそれぞれで生み出そうとした場合、電気は何kWh?、ガスは何m3?必要なのでしょうか?下の表をご覧ください。

エネルギー 熱量 80kcal生み出すための消費量
電気(1kWh当たり) 860 kcal 0.0930 kWh
都市ガス(1m3当たり) 11,000 kcal 0.0073 m3
プロパンガス(1m3当たり) 24,000 kcal 0.0033 m3

今回はどれが安いか高いかが知りたいので、効率100%で計算します。もし効率80%とかで計算したい場合は、80kcal生み出すための消費量を0.8で割って算出してください。

 

1Lの水を20℃から100℃にするために必要なコストを比較

では改めて、本記事で使用する電気とガスの料金単価を見てみましょう。みなさんの契約している料金形態で計算したい場合は、上で説明している計算式を参考にして、当てはめて計算しましょう。

電気(1kWh当たり) 32円
都市ガス(1m3当たり) 166円
プロパンガス(1m3当たり) 720円

この単価を用いて先ほど計算した80kcal生み出すための消費量に当てはめてみると、それぞれのコストは以下のようになります。

電気 2.98円
都市ガス 1.21円
プロパンガス 2.38円

つまり、都市ガスが最もお得で、次にプロパンガス、最もお金がかかるのが電気ということが分かりました。ちなみに、ほぼ同条件で計算しましたので、狙いの温度が変わろうが、水の量が変わろうが、この順位は基本的に変わらないと考えていただいて構いません。

ランキング

1位 都市ガス

2位 プロパンガス(50.8%)

3位 電気(40.6%)

※カッコ内は都市ガスを100%とした場合のコスト比率です。

 

あとがき

いかがでしたでしょうか。今回はある特定の条件で計算した結果ですが、都市ガスが他の倍安いということが分かりましたね。条件によっては電気の方が安かったり、プロパンガスの方が安かったりしますので、一概に都市ガス最強と言ってはいけないことをご注意ください。

残念ながら私の家は都市ガスが通っていないので、プロパンガスです。しかも、下水道も通っていないので浄化槽です。フルコンボですね。(´;ω;`)

 

ここからは私個人の意見ですが、ここ最近ソーラーパネルを乗せてオール電化にしている家庭が多いですよね。東京都は、ソーラーパネルの設置が義務化されるみたいですし…。ソーラーパネルを乗せている家庭は、ソーラーパネルで発電した電気を自分の家で使っていると思われがちです。しかしながら、電気を溜めるにも高額な設備の導入が必要なので、発電した電気はすべて売って、自分の家で使用する電気は他の家と同じくすべて購入しているパターンが多いです。そして、売電価格は昔に比べ下がっており、電気料金は上昇しているので、ソーラーパネルを乗せていない家に比べて、どんどん不利な状況に進行しているのが現状です。私の意見としては、ガスと電気の両方を上手く使い分けて光熱費を抑えるのが、最も賢いやり方なのではないでしょうか。

最後までご覧くださいましてありがとうございました。