ここでは、Microsoft ExcelのLEFT関数の使用方法について説明します。
解説
関数 | =LEFT(文字列,[文字数]) |
---|---|
読み方 | レフト |
説明 | 文字列の先頭(左端)から指定された文字数の文字を返します。 |
分類 | 文字列関数 |
機能 | 文字列の抽出 |
引数について
=LEFT(文字列,[文字数])
文字列:抜き取りたい文字を含む文字列またはそれらを含むセルの参照を指定します。
文字数:抜き取りたい文字数を指定します。
注意点
・文字列(引数)は必ず指定してください。
・文字数(引数)は0以上の数値を指定してください。
・文字数を指定しなかった場合、「1」として実行されます。
・文字数が元の文字列の文字数よりも大きい値の場合、全ての文字が返されます。
アドバイス
・文字列の末尾(右端)から指定した文字数の文字を抽出したい場合は「RIGHT関数」を使用しましょう。
・文字列の任意の位置から指定した文字数の文字を抽出したい場合は「MID関数」を使用しましょう。
・文字列中の指定した文字の位置を求めたい場合は「FIND関数」を使用しましょう。
活用例
例1:郵便番号を上3桁と下4桁に分ける
LEFT関数のみでは実現できませんので、RIGHT関数も使い、郵便番号を2つに分けます。郵便番号を上3桁と下4桁に分けると、下記のようになります。
郵便番号 | 上3桁 | 下4桁 |
---|---|---|
243-6543 | 243 | 6543 |
634-2890 | 634 | 2890 |
857-4026 | 857 | 4026 |
237-9056 | 237 | 9056 |
120-7454 | 120 | 7454 |
※すべて架空の郵便番号です。
LEFT関数で上3桁を、RIGHT関数で下4桁を抜き出しています。
例2:携帯電話の電話番号を上3桁、中4桁、下4桁に分ける
こちらもLEFT関数のみでは実現できませんので、RIGHT関数とMID関数も使い、電話番号を3つに分けます。電話番号を3つに分けると、下記のようになりま。
携帯電話番号 | 上3桁 | 中4桁 | 下4桁 |
---|---|---|---|
090-7823-81XX | 090 | 7823 | 81XX |
080-2437-25XX | 080 | 2437 | 25XX |
090-5340-92XX | 090 | 5340 | 92XX |
090-8032-85XX | 090 | 8032 | 85XX |
070-4743-11XX | 070 | 4743 | 11XX |
※すべて架空の電話番号です。
LEFT関数で上3桁を、MID関数で中4桁を、RIGHT関数で下4桁を抜き出しています。
例3:氏名を名字と名前に分ける
こちらは、例1や2よりも高難易度です。LEFT関数は抜き取る文字数を指定する必要があるのですが、名字や名前は人それぞれ文字数が異なります。ではどのように関数を組めばよいのでしょうか?下記をご覧ください。
氏名 | 名字 | 名前 |
---|---|---|
高橋 誠 | 高橋 | 誠 |
李 智雄 | 李 | 智雄 |
青木 あゆみ | 青木 | あゆみ |
Lala West | Lala | West |
谷 彩香 | 谷 | 彩香 |
Kassandra Kamarudin | Kassandra | Kamarudin |
박 혜영 | 박 | 혜영 |
※すべて架空の名前です。
今回は、LEFT関数に加え、RIGHT関数、FIND関数、LEN関数を使用しました。名字と名前はそれぞれ以下のような関数で構成されています。
名字:=LEFT(B3,FIND(" ",B3)-1)
名前:=RIGHT(B3,LEN(B3)-FIND(" ",B3))
名字は、FIND関数でスペースの位置を求めてから、スペースより前までの文字をLEFT関数で抜き出しています。名前は、LEN関数で求めた総文字数からFIND関数で求めたスペースの位置を引くことで、スペースより後ろの文字数を算出しており、RIGHT関数でスペースより後ろの文字を抜き出しています。