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【毛細血管拡張!】スポーツ選手はなぜ息苦しくなるまで追い込まないといけないの?目的・目標の重要性と練習の意図

 

中学生や高校生ですと、半分やらされている部分もあったりして、スポーツの練習をしている時に、「なんでこんなにも息苦しくて辛い思いをしなきゃいけないんだ!」と思う時がありますよね。なぜそう思うかというと、目的と目標が曖昧(あいまい)になってしまっているので、「何のために辛い練習をしているんだろう…」と感じてしまうのです。

 

今回は、目的・目標の違い、目標設定の重要性、息苦しくなるまで追い込む練習の意図についてご紹介できればと思います。この記事を読んで、より練習を頑張るきっかけになれば幸いです。

 

私は、陸上競技の短距離を専門としておりますので、他の種目や競技では当てはまらない部分があるかもしれませんが、ご承知おきいただければと思います。


今回は、本題に行くまでの事前に知っておかなければならない事が多いです。順に説明していきますので、頑張って読んでいただければと思います。

 

 

 

目的・目標の違い

「目的と目標の違いってなんですか?」というような疑問をよく聞きますが、みなさんは区別できていますでしょうか。

 

目的は、「実現しよう、到達しようとして目指す事柄」です。一方、目標は、「目的を達成するための目印、達成すべき事。目的を達成するための通過点」です。目的が抽象的であるのに対し、目標はそれを達成するための具体的な手段を指します。

 

目的と目標の違いを分かりやすくするために表にしました。

 

目的 最終点・ゴール・抽象的・意味・目指す姿・1つ
目標 通過点・目印・具体的・手段・数値、状態・複数

 

 

場合によっては更に目標を掘り下げて考えることができます。
具体例を1つ挙げます。
・目的:○○大学に合格する
・目標:入試で○○点を取る
・手段:毎日6時間勉強する

このようにして掘り下げて考えることで、目的達成のために今なにをすれば良いのかが見えてきます。

 

 

 

目標を細分化することの重要性

ゴール設定

 

目的は、「大会で優勝する!」「自己ベストを更新する!」などですが、目的だけ目指していては、ゴールが遠すぎて何を目指しているのか分からなくなり、途中で心が折れてしまいますよね。特にシーズンオフの期間のトレーニングほど辛いものはないです。(+o+)

 

人間は、ゴールが見えないと、力を出し切ることに抵抗を感じてしまうのです。

例えばですが、「“終わり”と言うまで走ってください」と言われて、全力疾走する人は1人もいないですよね。何分、何時間、何日走らされるのか分からないので、体力を温存しようとします。

逆に、「50m走ってください」と言われれば、それなりのスピードで走ると思います。

 

これを聞くとご納得いただけるかと思いますが、ゴール設定をすることは非常に大切なことなのです。特に、大きいゴールと合わせて小さいゴールを設定することで、1つ1つクリアしていく達成感とともに、次のゴールに向けての気持ちづくりができるのです。

 

ですので、スポーツに限らず、勉強や仕事でも、ゴールは細かく設定しましょう。

 

 

大谷翔平選手が活用したマンダラチャート

わりと有名な話ですが、簡単に紹介したいと思います。

 

マンダラチャートとは、簡単に言うと目標達成シートです。9×9のマスの中心に達成したい目的を記入し、それ以外のマスに目標・手段を記入していくというものです。そして、その目標を達成していくことで、目的に到達できるという、いわば、ロードマップのようなものです。

 

参考に大谷翔平選手が作成したマンダラチャートを載せますので、ぜひ皆さんも自分のマンダラチャートを作成してみてはいかがでしょうか。

 

 

ブランクも載せておきますので、各自印刷してみなさんのゴール設定に活かしてください。A4横向きで余白を少なくすればちょうどいいサイズになります。

 

 

 

筋肉を動かすエネルギーと酸素の関係

ここから話がガラッと変わります。

そもそもの話ですが、ラジコンを動かすためには電気エネルギーが必要なのと同じように、筋肉を動かすためにもエネルギーが必要となります。具体的には、ATP(Adenosine Tri-Phosphate:アデノシン3リン酸)という物質がADP(Adenosine Di-Phosphate:アデノシン2リン酸)に分解される時に生じるエネルギーで筋肉を動かしているのです。

しかしながら、ATPは少ししか体内に貯蔵することができません。そのため、体内では、ADPを再利用してATPを生成したり、新たにATPを生成しているのです。(SDGsですね。)このATPを生成する方法が3つあり、さらにこの3つを有酸素運動無酸素運動に分けることができます。

 

分かりやすく表にまとめましたので、ご覧ください。

  ATP生成方法 燃料 持続時間 特徴
無酸素 ATP-CP系 クレアチンリン酸 約8秒 瞬発系
無酸素 解糖系(乳酸系) 糖質(グリコーゲン) 30~60秒 筋持久系
有酸素 有酸素系 糖質・脂質 長時間 持久系

 

 

短距離走ではATP-CP系だけで走っていると思われがちですが、実はすべてを併用してATPを生成しています。そのため、しっかりと酸素を送り届けてあげる必要があるのです。

 

こちらで詳しく説明していますので、「もっと詳しく知りたいよ」という方は、ぜひ見てみてください。

 

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酸素は血管を通り血液によって全身へ運ばれる

みなさんご存知かとは思いますが、呼吸で取り込んだ酸素がどのようにして体内で運ばれていくのかを、あらためて確認しましょう。

 

①呼吸によって空気を体内に取り込みます。
②肺の中で、血液の赤血球の中にあるヘモグロビンに酸素を渡します。
③血管を通って全身に運ばれ、毛細血管を通って身体の隅々(すみずみ)まで行きわたります。

このようにして、全身に酸素を運んでいるのです。

 

 

ちなみに、全身の血管の約90%が毛細血管で、全ての長さを足し合わせると、10万kmを越えます。びっくりですね!

 

 

練習でなぜ息苦しくなるまで追い込むのか

厳しい練習をする意図は、主に「テクニック」「体力」の2つがあると思っています。今回は、体力の中でも、酸素(血液)を循環させる能力についての内容となります。

 

酸素を循環させる能力と聞くと、肺活量を上げる?と思う方もいるかもしれませんが、ここでは少し変わった話をします。

 

 

人間はなぜ息苦しくなるのか?

なぜ息苦しくなるかというと、以下のような身体の働きがあるからなのです。

身体を動かす⇒エネルギーを消費する⇒エネルギーを作るために酸素が必要⇒酸素を取り入れるために呼吸が早くなる

この呼吸が早くなる状態を人は息苦しいと感じているのです。

 

 

なぜ息苦しくなるまで追い込むのか?

ここが、今回の記事で最も重要なポイントです。

 

先ほど、「呼吸が早くなる状態を人は息苦しいと感じている」と言いました。呼吸が早くなる原因は、心肺機能などの他に血液の循環能力も重要なポイントです。そこで、毛細血管を広げて血液の循環を良くすることが必要になってくるのですが、毛細血管を広げる方法の1つが、「息苦しくなるまで追い込む」ことなのです

 

詳しくは次の章で説明していきます。

 

 

身体を動かしても息苦しくならないようにするためにはどうすればいいの?

できることなら、たくさん走っても疲れない身体が欲しいですよね。下記のようなことをすれば、息苦しくなりづらい身体にできます。

 

 

 

心肺機能を強くする

ここで意味する心肺機能は下記の2つです。
・心臓が「血液」を全身に送り出す機能
・肺が血液中の「二酸化炭素」と「酸素」を交換する機能

ようするに、呼吸で肺に入った空気からすぐに酸素を血液中の二酸化炭素と入れ替え、その血液を一度に大量に送り出すということです。

この2つの機能は2つで1つなので、どちらかが強くても、もう一方が弱ければ、心肺機能は弱いままです。両方の機能が上がっていくことで、心臓が一度に送り出せる血液の量が多くなるのです。

では、どのようにすればこの機能を鍛(きた)えることができるのでしょうか?

心肺機能を鍛えるには、ハードなトレーニングを毎日のように続けることです。心臓は筋肉です。毎日トレーニングを積めば、心臓は強くなり、一度にたくさんの血液を送れるようになります。

心肺機能というのは、練習すればするほど強くなっていきます。逆に、練習を怠(おこた)れば、すぐに弱くなってしまいます。

 

長距離選手の間では、「1日休むと、取り戻すのに1週間かかる」とよく言われています。それだけ、継続するということは重要なのです。

 

 

 

ヘマトクリット値を上げる

ヘマトクリット値ってなんぞや?」と思いますよね。「健康診断とか献血とかで聞いたことはあるけど…」という方もいるかと思います。

 

ヘマトクリット値とは、血液中の赤血球の体積割合を示すものです。赤血球は、酸素を運ぶ役割を担(にな)っています。つまりは、ヘマトクリット値が高ければ高いほど、酸素を大量に運べるということです。

 

厚生労働省のサイトには、ヘマトクリット値の基準値を下記のように示しています。

 

ヘマトとは血液、クリットとは分離を意味し、ヘマトクリット値は血液中に赤血球が占める割合(%)、またはそれを測定する検査のことをさします。ヘマトクリット検査は、採取した血液を遠心分離器で固体である血球と液体の血漿に分けて測定します。基準値は、成人男性で40~50%、成人女性で34~45%です。
引用:Ht / ヘマトクリット値|厚生労働省

 

ただし、赤血球の割合が多いということは血液はドロドロしますので、血管がつまりやすく脳梗塞などを引き起こす可能性が高いとも言えるので注意が必要です。

では、どのようにすればヘマトクリット値を高くすることができるのでしょうか?

ヘマトクリット値を高くするには、「高地トレーニング」や「低酸素トレーニング」が有効です。酸素が薄い状態で持久系のトレーニングをすると、体が酸素を運搬する必要性を感じて、赤血球の割合を意図的に増やすことができます。

ただし注意が必要です。やみくもに「高地トレーニング」や「低酸素トレーニング」を行うと、赤血球が壊れてしまいます。そのため、トレーニングの際には、サプリメント等で意識的に鉄分を摂取してください。

 

鉄分を摂るのにおすすめのサプリメントは、「マスチゲン」です。私自身現役の頃はお世話になっていました。サプリメントを使わずともバランスの良い食事で十分ですが、「他の人よりも息が上がりやすい」と感じる方は、マスチゲンを活用することをおすすめします。

 

マスチゲン錠

 

 

筋肉にたくさんの血液を循環できるようにする

お待たせいたしました。今回一番説明したいポイントはここです!

「心肺機能とヘマトクリット値でもう終わりじゃないの?」と思われた方もいるかもしれませんが、まだ終わりではありません。「筋肉にたくさんの血液を循環できるようにする」という言い方をしましたが、ようするに、血管を太くするということです。血管の中でも、特に、毛細血管を太くする必要があります。

 

上の2つで、たくさんの酸素を送り出すことができるようになりましたが、ルートの確保ができていません。ルートとはつまり、血管あるいは毛細血管のことです。

例えば、自動車の価格が安くなり、自動車に乗る人が急増したとします。すると、道路は自動車が増える前のままの広さなのに、自動車が急増したことで、渋滞が発生してしまいます。これと同じことが、血管でも言えるのです。

 

せっかく努力して一度にたくさんの酸素を送り出すことができるようになったのに、血管が細いために努力が無駄になってしまうなんてことはしたくないですよね

では、どのようにすれば毛細血管を太くすることができるのでしょうか?

毛細血管を太くするには、下の3つの方法が有効です。

 

 

 

限界まで呼吸のスピードを上げる

限界まで呼吸のスピードを上げるとなぜ毛細血管が太くなるのでしょうか?

 

なぜかというと、息苦しくなるまで追い込むことにより、先に説明したように、体内の酸素を不足させて無理やり呼吸を促(うなが)すことで、全身に血液を循環させようとして毛細血管も広がるというわけです。

 

みなさんはここまで意識して練習できていますか?これを意識して練習することと、意識せずになんとなく走っているのとでは、雲泥の差です。

 

 

シナモンを摂取する

シナモンは毛細血管を拡張して、血行を促します。この作用は毛細血管の集中している部分で特に強く働くと言われています。また、シナモンには血管の老化に関係するTie2(タイツ-)を活性化する作用があり、毛細血管の修復と老化防止に効果があります

 

シナモンを摂取すると言いましたが、食べただけ効果が得られるわけではありません。1日10g以上を摂り続けると、シナモンに含まれるクマリンという物質が過剰摂取となり、肝機能に影響を与えてしまいます。そのため、1日の摂取量は約3gを目安にしていただき、数回に分けて摂りましょう。また、妊婦さんには刺激が強いため、妊娠中はシナモンを控えるようにしてください

 

 

 

炭酸泉に入る

炭酸泉は、体に付着し体内に浸透した炭酸ガス二酸化炭素)に血管を拡張する効果があります。その原理としては、体内に二酸化炭素が浸透すると、身体は「酸素が足りない!」と感じて、酸素をより隅々まで行きわたらせようとするために、血管が拡張されるのです。この原理を利用して、毛細血管の拡張を促(うなが)しましょう。

また、血管が拡張されて栄養が運ばれやすくなると、疲労回復にもつながります。オフの日や、部活帰りなどに温泉に行って身体を休めてみてはいかがでしょうか。

 

炭酸泉の効能についてはこちらで詳しく紹介していますので、ぜひ見てみてください。

 

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まとめ

ダラダラと書いてしまいましたが、ようするに、「1つ1つの練習を大切にしてください」ということです。

 

 

 

世の中には「こなす」と言う言葉があります。一般的には、「課された物事などを適切に処理する」といったプラスの意味合いで使われることが多いです。一方、「物事をうまく処理する」という意味合いもあるため、自分の行動を表現する言葉としての使い方はあまり好ましくありません。自分自身に対して使った場合、まるで、なにも考えずにただ適当に処理しているかのように聞こえてしまうからです。

例えば、下の2つの文を読んでみてください。

① 私は大会で優勝するために日々の練習をこなしています。
② 仕事をしながら家事や育児もこなしている人は立派だと思います。

いかがでしょうか。

①は自分自身に対して、②は第三者に対して使っています。①でも間違いではありませんが、まるで適当に練習をしているように聞こえるのは私だけでしょうか。

 

こういったことから、相手に出来るだけ違和感を感じさせないためには、他者の行動を表現する際の言葉として使うのがよいでしょう。
※他者に対して使った場合でも、皮肉った言い方に聞こえてしまう場合もありますので、注意しましょう。

 

 

あとがき

いかがでしたでしょうか。だいぶ長くなってしまいましたが、この内容をよく心に刻んで、日々の練習に打ち込んでいただければと思います。

くれぐれもケガには気を付けてください!

 

他にもスポーツに関するテクニックなどを発信していますので、ぜひカテゴリー等からチェックしてみてください。

 


最後までご覧くださいましてありがとうございました。