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家庭用のコンセントはどのように配線して100Vと200Vを切り替えているの?単相3線式とは?

エアコンを新しく買おうという方や、買い替えようという方で、「エアコンて200Vのものもあるんだ~。でも家の電気って100Vだよね?」と思った方はいませんか?あまり家庭の電気に関わる機会が今まで無かった方はそのように感じるのではないでしょうか。私もその一人でした。

では、100Vとは別で200Vの線が張り巡らされているのでしょうか?実際にどのように100Vと200Vのすみ分けをしているのか、ご説明していきます。

 

単相と三相の違い

ネットで調べると、「一般家庭用は単相」「業務用は三相」と書かれていることが多いですが、では実際のところどういう仕組みなのでしょうか?

 

単相とは

交流の電気を送電しようとした時にまず思いつくのが単相です。みなさんが理科の実験で豆電球をつけたような電源と豆電球をぐるっとひと繋ぎにできるような回路です。

 

三相とは

よりたくさんの電気を少ない本数の線で送電したいと思い考え出された方法が三相という方式です。単純に200Vの電気を3つぶん送電したいと思ったとき、単相2線式で3回路用意すれば狙い通りに送電できます。ですが、それでは線が6本も必要になってしまいます。

ではどのようにすれば少ない本数で送電できるのでしょうか?詳しくは次の章で説明しますので、読み進めていってください。

 

単相2線式(1φ2W)

電源と負荷を、行きと帰りの2本で繋ぎ、1つの回路としています。これを、「単相2線式」と呼びます。最もイメージしやすいですね。

 

単相3線式(1φ3W)

では、100Vと200Vの好きな方を選んで使いたい場合は、どのような回路にすればよいのでしょうか?前知識として、電源を直列に繋いだ場合と並列に繋いだ場合の違いを見てみましょう。

電源を直列
・電流:電源の中で最も小さい電流値
・電圧:全ての電源電圧を足した電圧値

電源を並列
・電流:全ての電流を足した電流値
・電圧:一定(並列の場合同じ電圧の電源を使用する必要がある)

それでは、以下のような回路にするとどうでしょうか?

上では、2本の線で1つの回路を形成していました。今回は、3本の線で3つの回路を形成しています。これを、「単相3線式」と呼びます。単相3線式にすることで、繋ぐ場所次第で100Vにも200Vにもなります。なぜ現在の一般家庭において単相3線式が主流となっているかというと、エアコン・IH・オーブンといった200Vで稼働する電化製品が増えてきたからです。

 

三相3線式(3φ3W)

三相3線式では、3つの電源を3本の線で繋げています。「帰り道は必要ないの?」と思いますよね。これは、それぞれの電源電圧の位相を120°ずらし、3つの電圧を足すとどの地点でも0Vにすることで、帰る必要を無くしたのです。それぞれの波がちょうど打ち消し合っていると考えていただくと分かりやすいかもしれません。全てを足すと打ち消し合って0Vになりますが、それぞれは電源として成り立っているので、問題無く成立するのです。

このイラストは、200Vの「三相3線式」です。三相はどこをとっても200Vになります。さらに、3本のうち2本から電源をとると、単相200Vになります。また、三相3線式のメリットとして、モーターを一定方向に回すことが容易にできます。さらに、単相200Vに対し三相200Vは3倍の電力を供給できることから、その使われ方を考慮し、電気料金の単価が安くなっています。三相の場合、電圧は同じでも電流が3倍ですので、3倍の電力となるわけです。ただし、導入費用や基本料金が高いので、使われ方によって単相にするか三相にするかを選ぶ必要があります。

 

まとめ

まとめると、使われ方としてはこのようになっています。

配電方法 使用できる電圧 特徴
単相2線式 単相100V 昔の一般家庭でよく使われていた
単相3線式 単相100V/200V 最近の一般家庭でよく使われている
三相3線式 単相200V/三相200V 主に工場でよく使われている

※PCの場合「SHIFT」+「スクロール」で左右にスクロールできます。

 

あとがき

いかがでしたでしょうか。単相と三相の違いをご理解いただけましたでしょうか。ここが良く分からないなどありましたら、メールやお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

他にも電気に関する記事を書いていますので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。

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最後までご覧くださいましてありがとうございました。